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満額、と言われた——でも建物の審査は、これから

2026 9/21
土地探し
2026年9月21日
いえづくりブログ
⏱ 読了目安:約14分
いえづくりブログ — 家づくり日記 連載 | 📚 連載一覧
第40話 / 連載中
家づくり日記

⏱ 読了目安:約13分

👩 妻のひとこと

契約の次は、住宅ローンの本審査でした。夫が銀行の窓口へ申し込みに行き、私は家で結果を待ちました。十日後、「満額で通りました」と連絡が入り、ようやく肩の力が抜けました。ただし、承認が下りたのは土地の分だけ。建物の審査は、まだ手つかずのまま残っています。

📐 情報
シリーズ第40話|STEP5(土地探し〜契約・資金計画)の体験レポートです ← 第39話:契約は済んだ、でも本審査はこれから——決済まで、余裕がなかった

📖 前回までのあらすじ

前話で、売買契約を結びました。決済までは40日を切っていて、住宅ローンの本審査は、まだこれから。今週の日曜に申し込みに行く——そこまででした。その続きです。

目次

本審査を、申し込んだ

売買契約より前から、本審査の予定は決まっていました。契約を終えたばかりで、息をつく間もなく次です。ただ、この本審査に、私は同席していません。夫が一人で、銀行の窓口へ出向きました。ですから、ここから先は、その晩に夫から聞いた話になります。

持っていく書類は、事前審査のときとは比べものにならないほど増えたそうです。訂正に使う実印。運転免許証の、表と裏のコピー。それに——いまは健康保険証そのものではなく——保険証の資格情報。世帯全員が載った住民票。ここまでで、もうずいぶんです。やっかいなのは収入まわりで、納税証明書のその1とその2、それに所得課税証明書を、どれも直近三年分ずつ。会社勤めなら勤め先が源泉徴収票を一枚出してくれて済むところを、自営業の夫は、自分の稼ぎを役所と税務署の紙で、三年ぶんもさかのぼって証明しなければなりません。さらに、結んだばかりの土地の売買契約書と重要事項説明書の一式、仲介業者の名刺に、土地の購入でかかる諸費用の明細まで。書類の厚みだけで、事前審査とはもう別ものでした。

ちなみに、印鑑証明書は要るのかと夫が尋ねると、申込のときはいりません、という返事だったそうです。必要になるのは、実際にお金を借りる契約のとき。それも、実行日から三か月以内のものを、と念を押されたと言います。

その束がそろえば、次の平日から審査が始まって、十日ほどで答えが出る。そういう段取りだと聞きました。

「工務店は、決まりましたか」

面談の途中で、担当の方がふいに尋ねたそうです。工務店さんは、もう決まりましたか、と。

夫は、正直に答えました。来月のはじめに工務店のプレゼンを受ける予定で、その中身に納得できれば、そのまま進むつもりだ、と。そのうえで、逆に一つ、聞き返したそうです。もし納得できずに別の会社へ変えたら、融資に差し支えますか、と。

返ってきた答えは、こうでした。大手のハウスメーカーなら、まず心配ない。ただ、銀行と取引のない地場の工務店だと、その会社を別に審査することがある。場合によっては、着工のときに納める着工金や、工事の途中で納める中間金——つまり、家が仕上がる前に出ていくお金——を融資でまかなえず、建物が完成したときに一度きり実行、という形になることもある。

これには、夫もすぐに引っかかったそうです。「その条件で引き受けてくれる工務店は、いないですよね」。工事のあいだの材料費も、職人さんの手間賃も、ぜんぶ工務店がいったん立て替えて、お金が入るのは家が建ってから——そんな約束で動ける会社が、そうそうあるとは思えません。あとで聞いた私も、まったくそのとおりだと思いました。

ただ、担当の方はそのあと、さらりと付け足したそうです。ローンを組む会社と、実際に建てる会社が違うのは、よくある話ですよ、と。その一言を夫づてに聞いて、身構えていた私の肩も、少しだけ下りました。

建物の審査は、まだ残っている

この面談で、夫がはっきりさせてきたこともあります。今回の融資は、あくまで土地の分。建物の分は、工務店と中身を詰めたあとで、もう一度、本審査を受ける。二本立て、というのは、そういう意味でした。

こわい話も、夫は持ち帰ってきました。土地を買ってから建物の審査を受けるまでのあいだに、もし大きく健康を崩したり、収入が落ちたりしていると、建物のほうは通らないこともある。夫は自営業ですから、その期間に確定申告をまたいで、前の年の数字が悪ければ、それがそのまま響く。

土地だけ手に入って、その上に家が建たない。理屈のうえでは、確かにありうる話です。夫からそれを聞いて、私は正直、こわくなりました。

金利には、いくつも条件がついていた

夫が持ち帰った話のなかで、金利の話が、いちばん込み入っていました。提示された金利は、変動で1.38%。この1.38%が何を足した数字なのかは、はじめからきちんと説明されたそうです。

土台になる金利は、1.15%。そこに、二つの上乗せが乗っています。ひとつは、がん団信。この銀行では、四十歳以上がこの保障を付けるのに、+0.15%の上乗せが要ります。しかも、加入できるのは五十歳まで、と聞いた覚えがあります。夫は四十代の後半ですから、上乗せはかかるものの、加入そのものは間に合いました。告知は口頭で済んだそうですが、加入から三か月のあいだにがんと診断された場合には、保障の対象にならない——そう説明を受けたと言います。もうひとつは、保証料。契約時に一括で前払いする代わりに、金利に上乗せしていく方式を選んだので、+0.08%。1.15に0.15と0.08を足して、しめて1.38%、というわけでした。

おまけに、金利を下げる条件として、この銀行のクレジットカードも一枚こしらえました。一年目の年会費は無料。ただし二年目からは、しっかり年会費がかかるカードです。

金利ひとつ決めるのにも、これだけの条件が絡んでいるのでした。

変動金利の、決まりごと

変動金利の仕組みも、夫はこの日、いくつか教わってきました。

まず、金利は年に二回、見直される。そのうえで、たぶん十月の見直しで、さらに0.25%ほど上がるでしょう——担当の方は、そこまで言ったそうです。まだ借りてもいないのに、上がる話のほうが先に来る。それを夫から聞いて、私は思わず、ため息が出ました。

もっとも、その金利が上がっても、毎月の返済額は五年間、据え置きです。五年ごとの見直しでも、前の額の1.25倍までしか上げない。これを五年ルール、125%ルールと呼ぶそうです。返済額がいきなり跳ね上がらないのは、ありがたい。ただし、これには裏がありました。表向きの返済額は同じでも、内側では金利が上がっているので、払ったお金は利息のほうへ多く回り、元本はなかなか減らない。負担が軽く見えるだけで、借金そのものは、こちらが思うほど減っていない。そういうからくりでした。

では逆に、この先どこかで金利が上がりすぎ、景気が崩れて、また下がったら、どうなるのか。夫が尋ねると、金利は契約時より下がることもあるが、毎月の返済額は、最初に約束した額より下にはならない、という答えでした。——そういえばJAのときは、たしか「金利そのものが契約時より下がらない」という説明だった気がします。同じ変動金利でも、下限が“金利”にかかるのか、“返済額”にかかるのか。金融機関や契約によって、線の引き方が違うようです。

しかも、そうやって金利が下がったとしても、毎月の返済が軽くなるわけではありません。少し前には、JAの事前審査で減額回答を受けたばかりです。上がると言われれば身構え、下がっても楽にはならない。そんな話を続けて聞かされると、私はどうにも落ち着きませんでした。

決まりごとは、まだありました。繰り上げ返済は、この銀行では五十万円から。毎月こつこつ一万円ずつ、というわけにはいきません。ある程度まとまってから、えいやと入れる。我が家の繰り上げ返済は、どうやらそういう形になりそうでした。

十日間、待った

あとは、待つだけでした。

書類を出してから、答えが出るまで十日ほど。十日なんて、ふだんならあっという間です。ところが、決済の日が背中に迫っていると、一日が妙に長い。間に合うのか、そもそも通るのか。考えても答えの出ないことを、私は何度も考えました。

「満額です」と言われた

連絡が来たのは、ちょうど十日後でした。満額で承認が下りました、と。

希望した額が、削られることなく、そのまま通った。ここまでは、たどり着けた。私は、ほっとしました。

ただし、念のため、もう一度書いておきます。通ったのは、土地の分です。建物の審査は、これから。工務店のプレゼンを受けて、間取りと見積もりを固めて、また同じだけの書類をそろえて、次の答えを待つ。

関門をひとつくぐったと思ったら、その先に、もう次の関門が見えている。家づくりというのは、どうやらこの繰り返しでできているようです。それでも、今日の一歩は、確かに前へ進みました。

📝 まとめ

  • 売買契約の前から予定していた本審査を、地方銀行の窓口で正式に申し込んだ(妻は同席せず、以下は夫からの伝聞)。必要書類は事前審査より増え、実印・運転免許証のコピー・保険証の資格情報・世帯全員の住民票のほか、自営のため収入を示す書類(納税証明書その1・その2、所得課税証明書など直近3年分)、土地の売買契約書・重要事項説明書一式、仲介業者の名刺や諸費用明細などが必要だった(印鑑証明書は申込時は不要で、ローン契約時に必要と案内された)
  • 面談で「工務店は決まったか」と聞かれ、来月のプレゼン次第だと回答。別の会社にした場合、大手ハウスメーカーなら問題ないが、銀行と取引のない地場工務店だと別途審査が要り、着工金(着工時)や中間金(工事の途中)など完成前の融資が出せず完成時にしか実行できないこともある、と説明。ただし「ローン時と実際に建てる会社が違うのはよくあること」とも言われた
  • 今回の融資は土地の分。建物は工務店と詳細を詰めた後に改めて本審査。その間に健康悪化や収入減(自営は確定申告の時期に前年の業績が響く)があると、建物の審査に通らないこともある——土地はあるのに家が建てられないリスク
  • 提示金利は変動1.38%。内訳は基準1.15%+がん団信の上乗せ0.15%(この銀行では40歳以上に+0.15%・加入は50歳まで・告知は口頭・加入後3か月以内のがん診断は対象外)+保証料を一括前払いせず金利上乗せにした0.08%。さらに金利引き下げ条件として銀行のクレジットカード(2年目以降は年会費)を契約
  • 変動金利の5年ルール・125%ルール(返済額は5年据置・見直しも前回の1.25倍まで)。ただし内部の金利上昇分は利息に回り元本の減りが遅くなる。金利が下がっても毎月返済額は当初約束額が下限(=下限が“金利”か“返済額”かは金融機関・契約で違う)。繰り上げ返済はこの銀行では50万円以上から
  • 書類提出から10日ほどで、土地分は満額承認。ほっとしたが、建物の審査という次の関門が残る

このブログについて

都市部で土地から注文住宅を建てる40代・4人家族の記録ブログです。賃貸10年の限界を感じた夫婦が、FP面談・住宅ローン事前審査・土地探しのリアルをそのまま書いています。同じように家づくりを考えている方のヒントになれば嬉しいです。

💬 よくある質問

Q. 事前審査と本審査は、何が違うのですか?
A. 事前審査は、年収や借入の状況などから「いくらまで借りられそうか」を早い段階で確認するものです。本審査(正式申込)は、実際に融資を受けるための審査で、物件や契約の内容も含めて、より詳しく確認されます。必要書類も増え、本人確認書類のほか、住民票、収入や納税に関する証明書(給与所得者と自営業者で必要なものが異なります)、売買契約書や重要事項説明書などを求められます。審査には日数がかかるため、決済日や融資特約の期限から逆算して、早めに動くと安心です。
Q. 注文住宅で、土地の融資と建物の融資が分かれるのはなぜですか? 建物の審査に後で落ちることはありますか?
A. 注文住宅では、先に土地を買い、あとから建物を建てるため、土地の分と建物の分で融資が分かれることがあります。建物は、工務店と詳細を詰めてから改めて審査になるのが一般的です。そのため、土地の融資のあと、建物の審査までのあいだに、健康状態や収入・勤務の状況が変わると、建物の審査が通らない可能性もあります。自営業の場合、その間に確定申告の時期が来て前年の業績が下がっていると、影響することがあります。土地だけが残ると返済の負担が重くなるため、二本立ての場合はこの時間差も意識しておくと安心です。
Q. 住宅ローンで、建てる会社(工務店・ハウスメーカー)は融資に関係しますか?
A. 関係することがあります。大手のハウスメーカーであれば問題になりにくい一方、金融機関と取引のない地場の工務店の場合、別途審査が必要になったり、着工金(着工時)や中間金(工事の途中)など、完成前に必要になる資金を実行できず、完成時にしか融資できないことがある、と説明を受けることがあります。もっとも、ローンを組むときに想定していた会社と、実際に建てる会社が変わること自体はよくあることなので、必要なら早めに金融機関へ相談しておくと安心です。
Q. 変動金利の「表示の金利」には、何が乗っているのですか?
A. 実際に適用される金利は、基準となる金利に、いくつかの上乗せが加わって決まることがあります。たとえば、がん保障などを付けた団体信用生命保険の上乗せ(年齢や保障内容による)、保証料を一括前払いせず金利に含める方式を選んだ場合の上乗せ、などです。また、金利引き下げの条件として、その金融機関のクレジットカードや取引を求められることもあり、そのカードに年会費がかかる場合もあります。表示の金利だけでなく、何が条件・費用になっているかまで確認しておくと、比べやすくなります。
Q. 変動金利の「5年ルール・125%ルール」とは何ですか?
A. 5年ルールは、適用金利が変わっても、毎月の返済額を5年間は変えない仕組みです。125%ルールは、5年ごとの見直しで返済額が増えても、直前の返済額の1.25倍までしか上がらない、という上限です。返済額が急に跳ね上がらない安心感がある一方、金利が上がった局面では、返済額のうち利息の割合が増え、元本の減りが遅くなります。抑えられているぶん、借入残高が思ったより減らない、という点は知っておきたいところです。
Q. 変動金利に「下限」はありますか?
A. 商品や契約によって異なります。「適用される金利がこれ以上は下がらない」という“金利の下限”が設けられている場合もあれば、「金利は下がっても、毎月の返済額は当初の約束額より下がらない」という“返済額の下限”という考え方の場合もあります。同じ変動金利でも、金融機関や契約によって扱いが違うことがあるため、下限がどこにかかるのかは、契約前に確認しておくと安心です。
Q. 繰り上げ返済は、いくらからできますか?
A. 金融機関によって、繰り上げ返済の最低額や手数料の扱いが異なります。1万円などの少額からできるところもあれば、たとえば50万円以上、とまとまった額が必要なところもあります。手数料の有無や、ネットからできるかどうかも含めて、返済計画を立てる前に確認しておくとよいでしょう。

※この記事について:我が家の家づくりの体験記録です。審査や住宅ローンの手続き・金利・団信などの内容は、令和8年時点で私たちが各金融機関から提示・説明を受けた内容にもとづきます。金利の内訳やルール、必要書類、審査の扱いは、金融機関・契約・地域・時期によって異なります。一般的な助言ではありませんので、詳しくは各金融機関の窓口でご確認ください。

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いえづくり妻

都市部で土地から注文住宅を建てる40代・4人家族の妻。直感派の私と、調べ始めたら止まらない自営業の夫で、FP相談・土地探し・住宅ローンのリアルを等身大で記録しています。

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いえづくり妻
注文住宅建築中(40代・自営業+パート・4人家族)
はじめまして、いえづくり妻です。都市部で土地から注文住宅を建てようとしている、40代・4人家族の妻です。家族は、何かにハマると底なしに調べ続ける自営業の夫と、感覚で「いいな」を判断する妻、そして子ども2人。賃貸10年の限界を感じたところから、FP相談、住宅ローン事前審査、土地探しと、一つずつ階段を上っています。このブログでは、予算の綱引き、不動産業者4社との面談、見学会で感じたことなど、試行錯誤をそのまま記録しています。同じように「土地から家を建てる」を検討している方のヒントになれば嬉しいです。
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