📚 土地探し連載エピソードと合わせて読む
我が家が実際に4社を回った3ヶ月間の記録は、以下の連載エピソードで読めます。
- → 第10話:不動産仲介業者との初回面談、条件と良い土地の見つけ方
- → 第11話:土地探しアプリ・ランディで初めての現地見学
- → 第12話:理想と予算のギャップ、駅徒歩30分エリアの考え方
- → 第13話:40坪の土地が売れた日——5件を自分の足で回って
- → 第14話:地場の不動産業者に飛び込みで相談した日
- → 第15話:妻が1人で不動産業者を回った日
- → 第16話:4社目で知った「自社物件」という選択肢
- → 第17話:早く決めてほしい——紹介された7件すべて検討済みだった日
- → 第18話:不動産業者は人で選ぶ——担当者が代わりに動いてくれた日
- → 第19話:気に入った土地を見送った理由、擁壁のリスク
- → 第20話:土地探し停滞期の小さな出来事
→ 土地探しで失敗しない7つのコツ(まとめ記事) も参考に
- 3ヶ月見つからない時に、条件リストを客観的に見直す方法
- 不動産業者4社を回っても「一巡してしまう」理由と打開策
- 非公開物件とプロの第三者視点を入れる具体的なステップ
- 「やれるだけやった」と納得できる状態の作り方
相場より割安な土地を内見しに行きましたが、現地で「水抜き穴のない擁壁」というリスクが発覚。擁壁の再築費用が1,000万円超になる可能性があり、割安の理由がリスクの裏返しだったと実感。予算オーバーと安全面の懸念から、泣く泣く見送ることになりました。
3ヶ月前、不動産仲介業者との初回面談のとき、もっと早く見つかると思っていました。(この時期の予算1,500万円オーバーの壁については番外編にも書いています)
工務店の担当者が紹介してくれた不動産業者に希望条件を伝えて、何件か物件を紹介してもらって、現地を見に行って、「ここにしよう」と決める。そんなふうに、あと1〜2ヶ月もすれば土地は決まるんじゃないかと、どこかで思っていたんです。
3ヶ月が経ちました。まだ、土地は見つかっていません。
ただ、この3ヶ月は無駄だったかというと、そうは思っていません。見つからないなりに、見えてきたことがありました。この記事では、土地探しが長引いている今のリアルな状況を、正直に書いてみようと思います。
3ヶ月で何をしたか——数字で振り返る
まず、この3ヶ月の行動を数字で振り返ってみます。
| 項目 | 内容(3ヶ月の数字) |
|---|---|
| 相談した不動産業者 | 4社(工務店紹介1社、地場の飛び込み1社、私が1人で回った1社、全国チェーン1社) |
| ネットや紹介で検討した物件数 | 数十件 |
| 現地に足を運んだ物件数 | 十数カ所 |
| 自分たちでの検索 | SUUMOとランディを継続的にチェック |
| 大きな出来事 | 40坪の候補地が、検討中に売れてしまった |
書き出してみると、それなりに動いてはいます。何もしないまま3ヶ月が過ぎたわけではありません。
でも、ある時期から気づいたことがありました。
誰に聞いたのか、はっきりとは覚えていません。不動産業者だったか、工務店の担当者だったか。「3ヶ月くらい経つと、ひととおり物件を見終わりますよ」と言われたことがありました。
そのときは「そんなものかな」と聞き流していました。でも、実際にそうなりました。ある日の面談で、仲介業者が紹介してくれた物件リストを見たら、全部、自分たちがすでにネットで見たことがある土地だったんです。新しい物件が、もう出てこない。あの瞬間が、「一巡した」ということだったのだと思います。
見つからない理由は、条件が厳しいからだけじゃなかった
妻
「条件が厳しいから見つからない」と思っていたけれど、それだけじゃなかった。情報の取り方に問題があることに気づいたのは、かなり後だった。
「条件を広げれば見つかるんじゃないですか」と言われたら、それは正論だと思います。
我が家の条件は、確かに厳しいほうだと自覚しています。駅からの距離と抜け感の両立。この2つを両方求めると、候補地は一気に減ります。
じゃあ条件を広げたらどうなったか。実際に試しました。
駅から徒歩30分のエリアまで範囲を広げて、仲介業者に物件を出してもらったことがあります。物件数は確かに増えました。でも、増えたのは「住みたいと思えない土地」でした。今の暮らしと比べてみて、夫が毎日の通勤で片道30分歩く姿を想像してみたら、それは違うな、と思いました。
馴染みのないエリアの物件を紹介されたこともあります。地図で見ると条件は悪くないのに、なぜか「ピンとこない」。その感覚はわがままなのか、それとも大事にすべき直感なのか。答えはまだ出ていません。でも、30年以上住む家の場所を、「条件に合うから」だけで決められるほど、割り切れませんでした。
建蔽率40%、40坪の土地を見に行ったときのことも忘れられません。夫が帰りの車の中で、「あと5坪あればなぁ」とつぶやいた。たった5坪。でもその5坪で、1階の間取りにゆとりが出るか出ないかが変わる。微妙な差に見えて、実は暮らしの質に直結する差でした。
「条件を見直すべき」は正論です。でも、何を譲って何を譲らないかを決めるのに時間がかかるのは、当然のことだと思っています。3ヶ月かかっても、まだ整理しきれていない部分があります。
不動産業者は「情報の出どころ」が違った
夫
業者によって持っている物件が違う——というのを実感したのは3社目くらいから。最初から複数の業者に当たればよかった、と少し後悔した。
この3ヶ月で一番大きな気づきは、業者によって情報の出どころが違う、ということでした。
1社目——ネットで見たのと同じ物件が出てくる
最初に相談したのは、工務店が紹介してくれた不動産仲介業者です。初回面談は丁寧なヒアリングで始まり、希望条件を伝えて、後日物件リストを送ってもらう流れでした。
何回かやりとりを続けるうちに、あることに気づきました。紹介される物件が、自分たちがSUUMOやランディで見た物件と同じだったんです。
「プロに任せれば、自分たちでは見つけられない物件が出てくる」と思っていました。でもこの業者の場合、情報源は私たちとほぼ同じネットの物件情報がベースでした。悪い方ではないし、工務店の紹介という安心感はありました。ただ、「この方を通す意味は何だろう」という疑問が、少しずつ生まれていきました。
2〜4社目——全員、1社目以上の情報を持っていた
そこから、自分たちでも不動産業者を探すことにしました。
2社目は、5件の物件を見て全滅した日の午後4時に、飛び込みで訪ねた地場の不動産業者です。ネットには出ていない商談中の土地の話や、地元の売却予定の情報を持っていました。「公園の前、駅まで徒歩数分」という物件名を聞いたとき、心臓が少し跳ねたのを覚えています。
3社目は、私が1人で回った業者です。100坪超の土地を分筆して半分だけ買うという提案をしてくれました。「土地は既製品ではない。加工できるものなんだ」という発想自体が、我が家にとっては新鮮でした。
4社目は全国チェーンの業者です。ここで初めて「自社物件」という仕組みを知りました。仲介ではなく、不動産業者自身が売主として土地を持っているケースがある。仲介手数料の構造が変わること、値引き交渉の相手が変わることなど、1社目だけでは知り得なかった情報でした。
2社目から4社目まで、全員が1社目以上の情報を持っていました。もちろん、複数の業者から同じ物件が出てくることもありました。でも、ネットには載っていない情報や、「この土地をこう使えばどうですか」という提案の切り口は、業者ごとに違いました。
1社だけに任せていたら、この違いに気づくことはなかったと思います。
「工務店の紹介の業者がいるのに、他にも相談するのは失礼じゃないか」と悩んだ時期がありました。思い切って飛び込んだ2社目の業者に正直に事情を話したら、店長がこう言ってくれました。「そんな工務店いないので、大丈夫ですよ」。他の業者にも同じように伝えましたが、どこも普通に受け入れてくれました。
物件は一巡した。でも足は止めていない。
3ヶ月が過ぎて、物件は一巡しました。仲介業者からの新しい提案も、しばらく途絶えています。
それでも、毎日やっていることがあります。
朝、ランディを開いて新着物件を確認する。新しい物件が出ていない日のほうが多い。それでも、毎日見ています。
最近は、建築条件付きの土地が気になり始めています。立地はいいのに、建築条件がついているせいで候補から外していた物件がいくつかある。「条件を外してもらえないだろうか」と、夫婦で話すことが増えました。交渉してみる価値があるのか、門前払いされるだけなのか。そもそも、建築条件付きで売っている相手に対して「条件を外してほしい」と言うこと自体、失礼にあたるんじゃないか。悩んでいます。
それから、目当てのエリアを車で走っているとき、空き地に「管理地」と書かれた立て看板を見かけることがあります。そこに書かれている不動産業者の電話番号に、自分たちで連絡をしてみたりもしています。ネットにも載っていない、どの業者からも紹介されていない土地が、もしかしたらあるかもしれない。そんな気持ちで。
どれも小さな行動です。見学会に通っていた頃のように、1回ごとに何かが前に進む感覚はありません。FP面談のときは、2時間の面談を受けるたびに予算の解像度が上がっていきました。住宅ローンの事前審査が通った日には、「次のステップに進めた」という手応えがありました。
土地探しは、そうではありません。同じ場所をぐるぐる回っているような感覚です。
夫婦で「この進め方で合っているのかな」と話すことが増えました。明確な答えは出ていません。
3ヶ月経った今、やっておいてよかったこと
妻
3ヶ月経って思うのは、「早く動いてよかった」ということ。たとえ物件が見つからなくても、動いた分だけ目が育っていく感覚があった。
前に進んでいる実感はない。でも、振り返ってみると「やっておいてよかった」と思えることはいくつかあります。
住宅ローンの事前審査を先に通しておいたこと
もし明日「ここだ」と思える土地が出てきたとき、すぐに動ける状態にしておく。これは大きいです。事前審査が通っていなければ、「申し込みたいけど、ローンの審査がまだ……」という状態になりかねません。土地は早い者勝ちの世界でもあるので、資金面の準備を先にしておいたのは正解でした。
工務店の担当者に「建物を乗せて」もらったこと
候補地が出てきたとき、工務店の担当者に「この土地に建物を乗せたらどうなりますか」と聞いたことがあります。きっちりした図面ではなく、ざっくりと配置を確認してもらった程度です。でも、それだけでも「40坪で建蔽率40%だと、1階は16坪か……」という現実が見えてきました。数字だけで聞いていたときとは、実感が全然違います。
複数の不動産業者に相談したこと
前の章で書いたとおりです。1社だけに任せていたら、情報の出どころが違うことにも、「不義理じゃないですよ」という言葉にも、出会えませんでした。
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逆に、やっておけばよかったこと
初回面談で「駅からの距離」の優先度をきちんと伝えなかったことは、今でも少し悔やんでいます。話の流れで言い忘れてしまっただけなのですが、最初のヒアリングの精度が、その後の提案の質に直結します。駅徒歩30分のエリアの物件をたくさん紹介されたのは、こちらの伝え方にも原因がありました。
あと、土地探しを始める前に、夫婦で「絶対に譲れない条件」と「できれば満たしたい条件」を分けて言語化しておけばよかったと思います。走りながら整理することになったので、業者への伝え方にブレが出てしまった時期がありました。
3ヶ月経って、思うこと
最終的には、条件をすべて満たす土地は見つからないかもしれません。どこかで折り合いをつける日が来るのだと思います。
でも、そのときに「もっと探せたんじゃないか」と思いたくない。
4社に相談して、自分たちの足で現地を見て、建築条件付きの土地を外せないか悩んで、空き地の看板に書かれた電話番号にかけてみて——。やれるだけやったと思えることが、最後の決断を納得に変えてくれるんじゃないかと、今はそう考えています。
土地は、まだ見つかっていません。でも、探し方は確実に変わりました。
この記事のまとめ
- 「3ヶ月でひととおり物件を見終わる」と聞いていたが、本当にそうなった
- 条件を広げても「住みたいと思えない土地」が増えるだけだった
- 1社目はネット情報がベース。2〜4社目は全員、それ以上の情報を持っていた
- 同じ物件が複数の業者から出てくることもあったが、提案の切り口は業者ごとに違った
- 「複数の業者に相談するのは不義理」ではないと教えてもらえた
- 新着チェック、建築条件付きの検討、空き地の看板への問い合わせなど、小さく動き続けている
- まだ見つかっていないが、「やれるだけやった」と思えることが、最後の納得につながると考えている
📌 同じ状況の方へ:土地探しが3ヶ月を過ぎても決まらないのは、我が家だけではないようです。新着チェック、建築条件付きの検討、現地の看板への問い合わせ——正解かどうかはわかりません。でも、最終的にどんな土地に決めるとしても、自分たちが納得できるかどうかは「どれだけ動いたか」にかかっていると感じています。手を止めずにいることが、今の我が家にできる一番前向きなことだと思っています。
次の記事では、土地探しに新しい動きがあればお伝えします。続報をお待ちいただけたら嬉しいです。
← 【体験談】相場より安い土地の罠?「水抜き穴がない擁壁」のリスクと予算1,000万円オーバーで見送った理由
間取りを検討している方は、あわせて注文住宅の間取りチェックリスト98項目もご覧ください。有効幅の罠や見落としポイントを、打ち合わせ前にチェックしておきたい視点で整理しています。
まとめ:3ヶ月土地が見つからなくても、動き続けることに意味がある
- 土地が見つからない原因は「条件が厳しすぎる」だけでなく、情報の入り口が偏っていることも大きかった
- 不動産業者によって持っている情報のルートが異なるため、複数社を並行して回ることが有効
- 3ヶ月動き続けたことで「優先順位の見直し」「業者との信頼関係」「相場感覚」が自然と身についた
- まだ土地は見つかっていないが、動き続けること自体が情報収集であり選択眼を磨くプロセスだと感じている
📢 本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。
土地探しに「正解の期間」はありません。3ヶ月が長いと感じる人も短いと感じる人もいると思いますが、私たちは動き続けた3ヶ月で確実に「見る目」が変わりました。続報もぜひお待ちください。
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土地探し3ヶ月、4社の不動産業者を回るなかで気づいたのは「条件の優先順位を見直す」ことの大切さでした。
📚 シリーズ別まとめ記事(ピラーページ)
家づくりの全テーマを総合ガイドにまとめています。気になるテーマから読み進めてください。
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💬 よくある質問
- Q. 土地探しで3ヶ月見つからない時はどうすればいいですか?
- A. 条件を再整理することが最初の一歩です。我が家の場合、『見つからない理由は条件が厳しいからだけでなく、情報の取り方にも問題があった』ことに気づきました。不動産業者によって扱う物件の出どころが異なるため、1社に絞らず複数社に並行して当たることが重要です。
- Q. 不動産業者を複数回ることのメリットは何ですか?
- A. 各業者が持つ物件情報の出どころ(レインズ、自社物件、地主とのネットワークなど)が異なるため、1社では見られない物件にアクセスできます。我が家は4社を3ヶ月かけて回ることで、自社物件という選択肢を知り、土地を見る目を養うことができました。
- Q. 土地探し中にやっておいてよかったことは何ですか?
- A. FP相談で予算の上限を明確にしたこと、希望エリアを実際に自分の足で歩いたこと、そして記録をつけ続けたことです。特にFP相談は土地の価格感覚と住宅ローンの現実を結びつける上で欠かせないステップでした。






